品質マネジメントシステムとは何か?

QMS

ISO9001は品質マネジメントシステムの国際規格ですが、品質マネジメントシステムとは何かについて、考えてみたいと思います。

英語では、Quality Management System となりますが、ManagementとSystemが翻訳されていないのがミソです。ISOをJISに翻訳する際に、議論があったはずですが英語のままとしたのは適切な日本語が見つからなかったのでしょう。「管理方式」と訳すこともできうそうですが、概念が違うため採用されなかったと思います。

管理に対応する英語はControlでですが、Managementとは意味が違います。Managementの元々の意味は「馬を操る」で、対象(目的語)と一体になってなんとかするというニュアンスがあります。Contorolは支配するという意味で、主語が対象物(目的語)に対して優位に立っているときに使われます。Managementは「経営する」という意味ありますが、QMSでいうManagementに使うにはしっくりこないので「運営」とします。

もう一つのSystemは、システムという言葉が日本語として定着しているのと、「方式」という日本語では概念をあらわせていないため、システムのままにしたのでないかと思います。ただ、システムという言葉は、使う人によって概念に大きな違いがあるように思えるので、いまひとつ漠然とした言葉になっています。「システマチック」という言葉があることからQMSのSystemは「体系」が日本語としていいような気がします。

このように考えるとQuality Management Systemは「品質運営体系」と訳すべきでないかと考えます。

英語の得意でない筆者の解釈ですから、翻訳として正しいかどうかは別として、「品質運営体型」と考えるとQMSがとっつきやすくなりませんか?

「品質運営体系」だけでは、「QMSとは何か?」の答えになっていないので、何をどうするということを具体的に説明しないといけないのですが、そのためにはISO9001の全体像を説明せねばならず、とてもひとつの記事で説明できる内容でありません。

ということで、いきなり結論になっってしまいますが、筆者なりに品質運営体系という視点でIOS9001やIATF16949を読むと、QMSとは「利害関係者(お客様・法規・供給者・従業員・株主様等)の要求・期待を実現する仕事のやり方」となります。どこをどう読んだらそうなるんだ?という問いに答えるには規格要求事項をある程度解説しないといけないので、今後の記事に期待いただくとして、まずはこのように表現すればQMSというものを身近に感じてもらえるのでないでしょうか。

今回の記事のイメージ図はこちらです。

QMS事務局の駆け込み寺 – IATF16949/ISO9001 サブスクアドバイザー

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